ドロドロ血液とアミロイドベータ(β) 認知症と糖尿病の関連性

糖尿病や高血糖だと認知症を発症しやすくなるという研究結果があります。日本だと、糖尿病は予備軍を含めては約700万人になるそうです。即ち、多くの方は、認知症になるリスクがある状態だと言うことです。

糖尿病だと脳血管型認知症になりやすい

脳血管型認知症になるリスクは糖尿病の人とそうでない人を比較すると約2倍以上発症するリスクが高いそうです。

脳血管型認知症は脳の神経細胞に障害が起きることで発症します。

糖尿病により、血糖値が高い人の血液はドロドロのため、脳内の血管が詰まりやすい状態です。脳内の血流が滞ることにより、神経細胞に十分な血液が行き渡らなくなります。その結果、神経細胞が正常な状態でなくなるので、認知症の症状が現れます。

糖尿病だとアルツハイマー型認知症になりやすい

また、糖尿病の人はアルツハイマー型認知症になるリスクが、糖尿病ではない人と比較すると約4倍以上高いという研究結果があります。

なぜ糖尿病患者がアルツハイマー型認知症になりやすいというと、人の脳内にはインスリン分解酵素が存在しており、アルツハイマーの原因となる物質「アミロイドβ」を分解しています。

正常にインスリンが働いていれば、アルツハイマー型認知症が発症しにくいのですが、糖尿病の人はインスリンが少なくなってしまい、アルツハイマー型認知症の原因物質である「アミロイドβ」を分解する力が弱く、アルツハイマーになるリスクが高まってしまうのです。

糖尿病予防が認知症予防になる

糖尿病にならないことが、認知症の発症を減らすことがおわかりいただけましたでしょうか。

糖尿病予防が認知症予防になるので、次のことを心がけるようにしましょう。

・食生活の見直し

ドロドロ血液にならない為には、納豆や玉ねぎなどの血液をサラサラにする効果のある食品を積極的に普段の食事に取り入れるようにしましょう。そして、ドロドロ血液のもとである脂肪分や糖分の多い食品を控えることです。

・運動習慣を身に付ける

激しい運動をする必要はありません。軽いウォーキングやラジオ体操など、一回に数十分の有酸素運動を最低週3日行うようにしましょう。

糖尿病の人は、その患っている期間が長ければ長いほど、将来認知症になるリスクは高くなります。「今はまだ糖尿病とまではいっていないが、生活習慣の乱れから比較的血糖値が高め」あるいは「家系的に糖尿病になりやすい」といった方は、いまから糖尿病予防、ひいては認知症予防に取り組むようにしましょう。

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